私たちが社是に込めた想い 言葉ひとつずつの意味

ほまれの家 大垣店を運営する株式会社orchidには、「一人ひとりの尊厳を守り、自立と共生が循環する社会を創る」という社是があります。社是とは、会社がいちばん大切にしている考え方を短い言葉にしたものです。少しかたく聞こえるかもしれませんが、ひとつずつの言葉に私たちの願いを込めています。今回は、その意味をできるだけやさしくお話しします。
社是ってなんのためにあるの?
社是は、会社の「ものさし」のようなものです。迷ったときや、どちらを選ぶか決めるときに立ち返る言葉です。福祉の仕事では一人ひとりちがう状況に向き合うので、決まったマニュアルだけでは答えが出ないこともよくあります。
そんなとき「この選び方は、その人の尊厳を守れているかな」「自立と共生につながっているかな」と問いかけて、進む方向を確かめています。社是は飾っておくための言葉ではなく、毎日の判断のよりどころです。
私たちは経営理念として「すべての人が『自分らしく働く』を実現できる社会を創る」という目標もかかげています。社是は、その理念を支える土台の考え方です。
「一人ひとり」から始めた理由
社是の最初の言葉は「一人ひとり」です。「利用者さん」「障がいのある方」とひとまとめにせず、目の前の一人に向き合いたい。そんな想いから、この言葉をいちばん前に置きました。
同じ障がい名や診断名でも、得意なこと、苦手なこと、疲れやすい時間帯、心地よい働き方は人によってちがいます。好きなことやこれまでの経験、これからやってみたいことも、みんなちがいます。
ミッションにある「一人ひとりの個性に寄り添い」という言葉も、同じ考えから来ています。まずは、その人を知ることから。それが私たちの出発点です。
「尊厳を守る」ってどういうこと?
「尊厳」はむずかしく聞こえる言葉ですが、かんたんに言うと「その人が、その人として大切にされること」です。障がいがあるかどうかに関係なく、一人の人として、一人の働き手として向き合うことを意味しています。
毎日の現場では、たとえばこんなことを大切にしています。
- 本人の気持ちや考えを、まずきちんと聞く
- 仕事の進め方を、できるだけ本人と一緒に決める
- うまくいかないときは責めるのではなく、やり方を一緒に考える
- 年齢や立場にふさわしい、ていねいな言葉で話す
私たちは「できない理由」ではなく「できる可能性」に目を向けることを大切にしています。できないことばかりを数えられるのは、だれにとってもつらいものです。できることや、できそうなことに目を向けることも、尊厳を守る大事な一歩だと考えています。
尊厳を守るとは、特別なことをするよりも、毎日の小さなかかわり方をていねいに積み重ねることだと考えています。
「自立」は一人で全部やることじゃない
「自立」と聞くと、だれにも頼らず一人で何でもこなすこと、と思う方もいるかもしれません。でも私たちは、そうは考えていません。人はみんな、まわりの人や社会のしくみに支えられながら暮らしています。
私たちの考える自立は、「自分で選び、自分の役割を持って、社会の中で暮らしていくこと」です。困ったときに「手伝ってください」と言えることも、大切な自立の力だと思っています。
就労継続支援A型は、事業所と雇用契約(働く約束を交わす契約)を結んで働く場です。お給料をもらって働く経験は、自分の暮らしを自分で形づくっていく一歩になります。代表の想いにある「働く力・社会性・自信を育てる」という言葉は、この自立を支えるためのものです。
「共生」は地域と一緒に生きること
共生とは、ちがいのある人同士が、同じ社会の中で一緒に暮らしていくことです。障がいのある人が地域から離れた場所にいるのではなく、地域の一員として役割を持つ。そんな姿を目指しています。
ほまれの家の仕事は、化粧品の検品・梱包・EC発送(インターネットで売れた商品の発送)、AIを使ったチラシやホームページの制作、自動車部品のバリ取り(部品の余分な出っぱりを取る作業)などの軽作業です。どれも、地域や企業の実際の仕事につながっています。
同じ会社では、花とバルーンのお店「Hanaemon 大垣店」のオープン準備も進めています。このお店も、ほまれの家の新しい仕事の一つになる予定です。お花やバルーンを通して、地域の方の暮らしの場面にかかわれる仕事になればと考えています。
「循環する」に特に想いを込めた
社是の中で、私たちが特に大切にしているのが「循環する」という言葉です。支援は、支える人から支えられる人へ一方向に流れるものと思われがちです。でも本当は、もっと行き来のあるものだと考えています。
働いて生まれた商品やサービスが地域に届き、地域の方や企業の役に立つ。その手ごたえが、働く人の自信や次の挑戦につながる。そうして育った力が、また地域を支える。こうした流れがぐるぐるとめぐっていく社会をつくりたいのです。
ビジョンにかかげた「地域と共に、誰もが価値を発揮できる持続可能な福祉モデルを確立する」は、この循環を一時的なものにせず、長く続くかたちにしたいという目標です。そのために、福祉とビジネスを両立させることも欠かせないと考えています。
「支える側」「支えられる側」を決めつけず、役割がめぐっていく。それが私たちの目指す「循環」です。
最後の「創る」に込めた覚悟
社是は「創る」という言葉で終わっています。「目指す」や「願う」ではなく「創る」にしたのは、自分たちの手で形にしていきたいという想いからです。
代表は、「できる環境」をつくることに本気で向き合いたいと話しています。作業の手順をわかりやすくする、道具を工夫する、働き方を本人と相談する。そうした一つひとつの工夫の積み重ねが、社会を創ることにつながると考えています。
もちろん、私たちもまだ道の途中です。うまくいかないこともありますが、そのたびに社是に立ち返り、よりよいやり方を探し続けていきます。
まとめ
「一人ひとりの尊厳を守り、自立と共生が循環する社会を創る」。この社是には、目の前の一人に向き合うこと、その人らしさを大切にすること、地域の中で役割を持って働くこと、そして支え合いがめぐる社会を自分たちの手でつくっていくこと、という願いを込めています。言葉だけでなく、毎日の仕事の中でどう生かせているかを、これからも問い続けていきます。ほまれの家の雰囲気が気になった方は、見学で実際の様子を見ていただくこともできます。
よくある質問
社是や理念は、実際の仕事の中でどう生かされていますか?
仕事の進め方や担当を決めるときに、本人の気持ちや得意なことをまず聞くようにしています。うまくいかないときも、できない理由を探すより「どうすればできそうか」を一緒に考えます。こうした毎日のかかわり方の中で、社是を判断のよりどころにしています。
自分にできる仕事があるか不安です。
不安に思われるのは自然なことです。ほまれの家には、検品・梱包・発送、AIを使ったチラシやホームページの制作、部品のバリ取りなど、いくつかの種類の仕事があります。見学や体験で実際の作業を見ていただき、合うかどうかを一緒に考えることができます。
A型事業所を利用するには、どうすればいいですか?
就労継続支援A型を利用するには、お住まいの市町村での手続きが必要です。必要な書類や流れは地域や個人の状況によって変わるため、お住まいの市町村の窓口や相談支援専門員に確認してください。事業所の見学は、手続きの前でも受け付けています。
Visit & Consult
見学・相談は、いつでもどうぞ
岐阜県大垣市の就労継続支援A型事業所「ほまれの家 大垣店」。
まずは雰囲気を見に来るだけでも大丈夫です。


